由来・歴史
あんみつの歴史は昭和初期にはじまりました。
昭和5年、東京銀座の老舗「銀座若松」が考案した、みつまめにこしあんをのせて作った菓子の新メニューが、現在のあんみつのさきがけです。
他の和菓子と比べて歴史が浅い気もしますが、素材ベースで見ると、はるか昔に由来をたどれます。
例えば、あんみつの主材である「みつまめ」の発祥は江戸末期です。当時流行した糝粉細工(うるち米の米粉をこねて蒸して作った餅菓子)に赤えんどう豆と蜜をかけて調整を行い、みつまめの原型が誕生しました。後に寒天やあんこ、フルーツが加わって今日のあんみつの基礎が完成します。
さらに、みつまめの主原料である「赤えんどう豆」は、遣唐使が活躍した平安時代に由来しています。平安中期に成立した辞書「倭名類聚抄」に「乃良末女(のらまめ)」の名が記載されており、これが赤えんどう豆の祖先です。
あんみつが商品として完成したのは昭和初期ですが、原型や素材には数百年、あるいは千年以上の歴史があることが分かります。
現代に入って、あんみつはさらに発展しました。
銀座で誕生した当時は乏しかったメニューが、寒天あんみつ、フルーツあんみつ、くずあんみつ、クリームあんみつ、ぜんざいあんみつ…と、次から次にバリエーションが増えたのです。
食べられる地域も銀座から全国に広がり、現在は北から南まで津々浦々に美味しいあんみつがみなぎっています。
特徴
あんみつは、角切りにした寒天にみつまめ、小豆餡を乗せて黒蜜や白蜜をかけ、桃やみかんなどフルーツを合わせて食べる人気の和菓子です。
主な素材は、寒天、みつまめ、あんこですが、彩り豊かなフルーツを加えることで、パーティ用サラダにも引けを取らない見た目華やかなお菓子に変貌します。
あんみつは甘味の宝庫ですが、しつこさがなく、さっぱり食べられるのが特徴です。コシのある寒天の食感、天草(海藻)の自然豊かな風味、酸味と甘みのハーモニーが絶妙なフルーティな味わいなど… 要素に包まれながらも、混乱をきたすことなく、調和した美味しさを発揮します。
伝統・文化といった堅苦しい和菓子のイメージとは裏腹に、あんみつは賑やかです。みつまめと愉快な仲間たちによるオーケストラが食卓のムードを盛り上げ、気持ちが明るくなり、楽しく食べられます。
あんみつは種類も豊富です。寒天あんみつ、フルーツあんみつは言うまでもなく、白玉だんごを加えた白玉あんみつ、ホイップクリームを乗せたクリームあんみつなど、さまざまなバリエーションがあります。
あんみつには食物繊維たっぷりな寒天、ミネラル豊富なみつまめ(赤えんどう豆)、ビタミン充実のフルーツが惜しみなく取り入れられ、栄養補給にも適したヘルシーな和菓子です。
美味しく・楽しく食べて健やかになりたい人を、いつも歓迎しています。
分類や原材料
分類(水分量) | 生菓子 |
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分類(製法) | 掛け物 |
主な原材料 | 寒天・赤えんどう豆・小豆餡・求肥・フルーツ・みつ(黒蜜や白蜜) |
利用シーン
あんみつは、京都、鎌倉、浅草、上野等が有名です。通販もいいですが、できれば伝統の味を現地の店で直接味わうのが最善です。特に女性に人気ですが、もちろん男性が食べてもOK。むしろみんなで食べることで美味しさが増していきます。
- デザート、間食、おやつ
- 行事食、イベント
- お中元、ギフト、プレゼント
- 家庭料理、ホームパーティ
有名なあんみつ
参考資料
- 【あんみつのカロリー】栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)の量を解説
- 涼菓でクールダウン。総本家駿河屋、夏の風物詩|総本家駿河屋 公式ファンボード
- えんどう|公益社団法人 日本豆類協会
- 日本で食される主な豆|農林水産省
あんみつのレビュー
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