どら焼きの由来・歴史や特徴

どら焼きのイラスト(和菓子の魅力)
目次

由来・歴史

どら焼きの起源は諸説ありますが、およそ平安時代~鎌倉時代にはじまりました。

都を追われた源義経の逃亡中、家来の弁慶が世話になった民家でお礼にどら焼きを作った話や、弁慶が置いていった銅鑼(どら)を使って家の人が生地を焼いたなど…おとぎ話のような言い伝えが残っています。

「銅鑼」は「どら」と読み、打楽器の一種です。円盤状の形がどら焼きの丸い形に似ていたことが、どら焼きの由来になったといわれます。他方、弁慶が民家でどら焼きを作った際に、鍋の代わりに銅鑼で焼いた話を由来とする説も有力です。

ともかくも、どら焼きの黎明期において、銅鑼が重要な役割を果たしたことは間違いなさそうです。

時は移り変わって、江戸時代。今日のどら焼きの原形がお目見えを果たします。それは、一枚の皮で中身を挟んだ四角い形の“プレどら焼き”です。

現在のどら焼きは上下2枚の皮で中身を挟みますが、江戸期のどら焼きは、皮が一枚だけで、形も丸ではなく、四角でした。その外見はさしずめ「きんつば」に混同されることもあります。

現代の丸くふっくらしたどら焼きへと進化するのは、明治時代に入ってからです。

欧米からホットケーキの伝来があり、そのエッセンスに強い影響を受けて、今日の真ん中だけが膨らんだ円盤型のどら焼きが完成したと言われています。

私たちがよく慣れ親しんでいる、“和サンド”こと「銅鑼焼き」が誕生した瞬間です。

特徴

どら焼きは、生菓子・焼きものに属する和菓子の一つです。2枚のスポンジ生地であんこを挟んだおなじみの情景は、“和サンド”とも呼ばれ、洋菓子に見られることもあります。

どちらであっても、その味と香りと見た目は、お茶の間によく合う庶民のお菓子であることは間違いありません。

どら焼きの作り方は「三同割(さんどうわり)」が基本です。

小麦粉・鶏卵・砂糖の3つの材料を同量で掛け合わせ、よく熱した鉄板に流動状の材料を円形状に流し込み、ふんわり焼き上げ、2枚の皮で粒あんを挟んだら完成します。

一口食べると、皮の香ばしさと餡の旨味がいっぱいです。
その美味しさは、国民的アニメ「ドラえもん」の主人公・ドラえもんを虜にしています。

中身は小豆の粒あんが王道ですが、生クリームや栗あん入り、さつまいも、餅、桃、メロン、地元の名産を使用した変わり種も存在するなど、バリエーションが広いです。

材料の配合比率やフレーバーのアレンジ、作り手によって、さまざまな風味が作れる無限大の可能性を秘めています。

定義は人によって異なりますが、どら焼きが豊かに美味しい菓子であることは、世代や地域を越えて一致しています。

小腹が空いたとき、目の前に出来立てのどら焼きが現れたら、食べずにはいられません。

分類や原材料

分類(水分量)生菓子
分類(製法)焼き物
主な原材料小麦粉・砂糖・卵・あずき餡

利用シーン

どら焼きは親しみやすい外観と普遍的な味わいを持っているため、日常使いから祝い事、弔事まで幅広いシーンで利用できます。伝統はありますが、敷居は高くありません。

  • おやつ、お茶うけ、デザート
  • お土産、お見舞い、ギフト
  • 法事、法要、弔事、供え物
  • 成人式、内祝い、結婚祝い、出産祝い
  • イベント(創業祭、周年祭など)

有名などら焼き

  • うさぎや「どらやき」(東京都)
  • 笹屋伊織「どら焼」(京都府)
  • 両口屋是清「千なり」(愛知県)

参考資料

どら焼きのレビュー

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