和菓子の種類は水分量や製法によって分類されます。水分量で分けると生菓子、半生菓子、干菓子の3種類に分類され、作り方や材料で分けると餅物、焼き物、蒸し物、流し物、練り物などに分けられます。*当サイトでは水分量での分類をメインにして、和菓子の種類を一覧で紹介しています。
目次
和菓子種類一覧
和菓子の種類を水分量で分類した一覧です。
生菓子の種類
生菓子は水分が30%以上の和菓子のことをいいます。生菓子の種類には蒸し饅頭、どら焼き、おはぎ、きんつばなどがあります。
- 饅頭
歴史: 鎌倉〜室町時代に発祥 特徴: 生地に餡を包んで蒸したり焼いたりして作る 分類: 生菓子、蒸し物、焼き物 - 羊羹
歴史: 鎌倉〜室町時代に発祥 特徴: 元々は名前のとおりの“羊肉の汁料理”だった。「羹(あつもの)」は汁物のこと。 分類: 生菓子、蒸し物、流し物 - 練り切り
歴史: 江戸時代初期に発祥 特徴: 白あんをベースに作る 分類: 生菓子、練り物 - ういろう
歴史: 室町時代に発祥 特徴: 米粉や砂糖を使用して作る。地域によって、わらび粉や小麦粉を使うなど原材料に違いがある。 分類: 生菓子、蒸し物 - 今川焼き
歴史: 江戸時代中期に発祥 特徴: 小麦粉・卵・砂糖などを混ぜた材料を型に流し込み焼いて作る 分類: 生菓子、焼き物 - かるかん
歴史: 江戸時代中期に発祥 特徴: すりおろした山芋に米粉や砂糖などを加えて蒸して作る 分類: 生菓子、蒸し物 - たい焼き
歴史: 明治時代後期に発祥 特徴: 鯛の形をした焼き菓子 分類: 生菓子、焼き物 - きんつば
歴史: 江戸時代初期に発祥 特徴: 餡のまわりに小麦粉生地をつけ焼いて作る 分類: 生菓子、焼き物 - 餅菓子
歴史: 弥生時代に発祥 特徴: 米や米粉を搗いたり練ったりして作る 分類: 生菓子、餅物 - 団子
歴史: 縄文時代に発祥 特徴: 米粉に湯を混ぜてよくこね丸めて作る 分類: 生菓子、蒸し物、餅物 - 花見団子
歴史: 発祥時代は諸説あり 特徴: ピンク、白、緑と三色団子の生地を竹串に刺して作る 分類: 生菓子、餅物 - 月見団子
歴史: 古代中国で発生した「十五夜」が由来 特徴: だんご粉や白玉粉に水を加えてよく練って丸め、お湯で茹でた後に冷やし固めてお盆やお皿に盛る 分類: 生菓子、餅物 - 大福
歴史: 室町時代後期に発祥 特徴: もち米の生地で餡を包んで作る 分類: 生菓子、餅物 - いちご大福
歴史: 昭和末期に発祥 特徴: 求肥や餅の中にあんといちごを包んで作る 分類: 生菓子、餅物 - 水無月
歴史: ルーツは厄除けの儀式「夏越しの祓(なごしのはらえ)」に供された氷室の氷に由来 特徴: ういろう生地に甘く煮た小豆を乗せ三角形に切って作る 分類: 生菓子、蒸し物 - 黄身しぐれ
歴史: 安土桃山時代に朝鮮から伝来したとする説が有力 特徴: 白あんに黄身と上新粉や上用粉などを混ぜて生地を作り、中あんを包んで蒸し上げる 分類: 生菓子、蒸し物 - 栗きんとん
歴史: 江戸時代後期に発祥 特徴: 栗と砂糖で作る岐阜県東美濃地方の郷土菓子。「栗きんとん」と「栗金団」は別物。 分類: 生菓子 - つやぶくさ
歴史: 発祥は不明。明治時代の菓子製法書「日本菓子製造独案内」に、つやぶくさの名がある 特徴: 小麦粉、卵、砂糖などで作った生地であんを包み、気泡が表面に出る逆ごね法によって焼き上げる。 分類: 生菓子、焼き物 - ちまき
歴史: 平安時代に発祥 特徴: もち米などで作った餅を笹の葉に包んで三角や筒状の円錐型に整えて作る 分類: 生菓子、蒸し物 - 菱餅
歴史: 江戸時代に発祥 特徴: 赤・白・緑の3色を重ねた菱形の餅菓子で3月3日のひな祭りに食べられる。 分類: 生菓子、餅物 - くず餅
歴史: 江戸時代後期に発祥 特徴: 関東風は発酵小麦でん粉を、関西風は葛粉を使用して作る 分類: 生菓子、蒸し物 - 柏餅
歴史: 江戸時代中期以降に発祥 特徴: 米粉を水や湯でこね団子状の生地に餡を包み柏の葉で挟んで蒸して作る 分類: 生菓子、餅物 - うぐいす餅
歴史: 安土桃山時代に発祥 特徴: 求肥にあんこを包んでうぐいすの形して、うぐいす粉(青きな粉)まぶして作る 分類: 生菓子、餅物 - いが餅
歴史: 平安時代に発祥 特徴: うるち米やもち米で作った生地に餡子を包み、表面にもち米の米粒をまぶして作る 分類: 生菓子、餅物 - 安倍川餅
歴史: 江戸時代の「東海道中膝栗毛」に記載がある 特徴: お餅に砂糖入りのきな粉をまぶして作る。湯に浸したやわらかい餅を用いる。 分類: 生菓子、餅物 - 亥の子餅
歴史: 平安時代に発祥 特徴: 穀物を混ぜ込んだ餅生地をイノシシの子どもに見立てて形を整えて作る 分類: 生菓子、餅物 - 花びら餅
歴史: 平安時代に発祥 特徴: 求肥や餅生地に味噌あんやごぼうを包んで半月型にして作る 分類: 生菓子、餅物 - よもぎ餅
歴史: 江戸時代に発祥(よもぎ自体の歴史は平安時代にまでさかのぼる) 特徴: お餅によもぎの葉を練り込んで作る 分類: 生菓子、餅物 - 桜餅
歴史: 江戸時代中期に発祥 特徴: 塩漬けした桜の葉を、あん入りのお餅に巻いて作る 分類: 生菓子、餅物、焼き物 - わらび餅
歴史: 平安時代に発祥 特徴: わらび粉に水や砂糖などの材料を合わせて加熱しながら練り上げて作る 分類: 生菓子、餅物 - 土用餅
歴史: 江戸時代には食べられていた 特徴: お餅をあんこで包んで作る 分類: 生菓子、餅物 - 椿餅
歴史: 中国伝来の「唐菓子」に由来があるする説が有力 特徴: 道明寺粉などもち米の米粉を使用して餅を蒸し上げ、砂糖、塩を混ぜ合わせ搗き上げて作る 分類: 生菓子、餅物 - ところてん
歴史: 奈良時代に中国から伝来 特徴: 天草(テングサ)を煮て冷やし固めたものを突き器で麺状に押し出して作る 分類: 生菓子、流し物 - あこや
歴史: 平安時代に宮中儀式に供された「戴餅(いただきもち)」がルーツ 特徴: 餅生地やこなし、ういろう等をベースに全体をアコヤ貝に模して成形し、あんこや金団を乗せて作る 分類: 生菓子、餅物 - あんみつ
歴史: 昭和初期に発祥 特徴: 寒天にみつまめ・小豆餡・白玉・フルーツなどの材料を合わせ、黒蜜や白蜜をかけて食べる 分類: 生菓子、掛け物 - すあま
歴史: 江戸時代に発祥 特徴: 上新粉に砂糖を混ぜて水で蒸して練り上げ、蒲鉾状や鶴の卵に成形して作る 分類: 生菓子、餅物 - ぜんざい
歴史: 平安時代に発祥 特徴: 小豆、水、砂糖、塩などの材料を入れて甘く煮たあと、餅や白玉を添えて作る 分類: 生菓子、あんもの - カステラ
歴史: 安土・桃山時代に発祥 特徴: 発祥地はポルトガル。小麦粉、砂糖、鶏卵を混ぜた生地を焼いて作る 分類: 生菓子、焼き物 - どら焼き
歴史: 平安〜鎌倉時代に発祥 特徴: 国民的アニメの主人公「ドラえもん」の愛する和菓子 分類: 生菓子、焼き物 - おはぎ
歴史: 平安時代に発祥 特徴: もち米とうるち米を混ぜてつき、丸めて餡やきなこで包んで作る 分類: 生菓子、餅物 - みぞれ羹
歴史: 江戸時代末期に発祥 特徴: 寒天を水で煮溶かし砂糖を加えて作った錦玉羹に道明寺粉を散らす 分類: 生菓子、流し物 - 錦玉羹
歴史: 遅くとも江戸時代には食べられていた 特徴: 寒天に砂糖や水飴などを加えて煮詰め、型に入れて作る 分類: 生菓子、流し物 - 水羊羹
歴史: 江戸時代後期に発祥 特徴: 寒天に小豆あんと砂糖を加えて煮詰めながら練りこんだものを型に入れ冷やし固めて作る。 分類: 生菓子、流し物 - 若鮎
歴史: 岡山銘菓「調布」にルーツがあるという説 特徴: カステラ生地に求肥を包み清流の鮎を模して作る 分類: 生菓子、焼き物 - 氷室饅頭
歴史: 江戸中期に発祥 特徴: お酒を混ぜた小麦粉生地にあんを包んで作る。 分類: 生菓子、蒸し物
半生菓子の種類
半生菓子は水分が10〜30%の和菓子のことをいいます。半生菓子の種類には最中や甘納豆、また鹿の子などがあります。
- 切山椒
歴史: 江戸時代に発祥 特徴: 上新粉に山椒と砂糖を混ぜて蒸して作る。 分類: 半生菓子、蒸し物 - 寒氷
歴史: 発祥時期は不明 特徴: 寒天と砂糖を煮て溶かし練ったものを型抜きして乾燥、固めて作る 分類: 干菓子、流し物 - 茶通
歴史: 発祥時期は不明 特徴: 小麦粉に卵白、砂糖、抹茶等を練り混ぜた生地にこしあんを包んで焼いて作る 分類: 半生菓子、焼き物 - 石衣
歴史: 江戸後期~明治初期に発祥 特徴: 小豆あんを練ってあんこ玉を作り表面をすり蜜の糖衣でコーティングする。 分類: 半生菓子、あんもの - 桃山
歴史: 江戸時代以降に発祥 特徴: 白あんに卵黄と砂糖を混ぜて練った生地を型に入れ焼いて作る 分類: 半生菓子、焼き物 - すはま
歴史: 鎌倉時代に発祥 特徴: きな粉などの大豆粉に、砂糖、水飴、求肥などを練り合わせて作る 分類: 半生菓子、岡物 - かのこ
歴史: 江戸時代中期に発祥 特徴: 求肥や羊羹を核にして周りを餡で包み、表面に小豆の蜜漬けをつけ寒天を塗って作る 分類: 半生菓子、岡物 - 甘納豆
歴史: 江戸時代後期に発祥 特徴: 小豆、黒豆、えんどう豆など豆類を水煮して砂糖漬けにして作る 分類: 半生菓子、豆菓子 - ゆべし
歴史: 源平時代に発祥 特徴: 餅生地、柚子、くるみなどを用い、蒸したり練ったりして作る。 分類: 半生菓子、蒸し物、餅物 - 最中
歴史: 平安時代の文献に「最中」の名が登場 特徴: 最中種と呼ばれる餅生地の中にあんを詰めて作る 分類: 半生菓子、岡物 - 福梅
歴史: 明治時代の祝菓子に由来 特徴: 梅花型の最中種に水飴とあんを詰め、皮の表面に砂糖を塗ってまぶす 分類: 半生菓子、岡物
干菓子の種類
干菓子は水分が10%以下の和菓子のことをいいます。干菓子の種類には落雁やせんべい、またかりんとうやおこしなどがあります。
- 千歳飴
歴史: 江戸時代に発祥 特徴: 砂糖と水飴を合わせて煮詰め、冷やしながら棒状に成形して作る。 分類: 干菓子、飴菓子 - 有平糖
歴史: 安土桃山時代にポルトガルより伝来 特徴: 砂糖に水飴を加え高温で煮詰めて作る 分類: 干菓子、飴菓子 - けんぴ
歴史: 平安時代または室町時代に発祥したなど諸説あり 特徴: 小麦粉・砂糖・卵などで作った生地を細切りにして焼き上げる 分類: 干菓子、焼き物 - かりんとう
歴史: 奈良時代に発祥 特徴: 生地を油で揚げて作る 分類: 干菓子、揚げ物 - あられ・おかき
歴史: 奈良時代に発祥 特徴: もち米を原料として作る。あられとおかきの違いはサイズ。 分類: 干菓子、焼き物 - おこし
歴史: 奈良時代に発祥 特徴: “おこし種″と呼ばれる米、砂糖、水飴などで作る 分類: 干菓子、掛け物 - 落雁
歴史: 室町時代に発祥 特徴: 砂糖と穀物粉を混ぜ型に押し込め打ち固めて作る 分類: 干菓子、打ち物 - せんべい
歴史: 飛鳥または平安時代に発祥 特徴: 小麦粉や米粉の生地を焼いて作る 分類: 干菓子、焼き物 - 金平糖
歴史: 安土桃山時代に発祥 特徴: 核となる砂糖の結晶を傾斜をつけた回転釜に入れ、加熱しながら蜜を加えて作る。 分類: 干菓子、飴菓子 - ボーロ
歴史: 室町時代に発祥 特徴: 小麦粉や馬鈴薯に砂糖・卵などを混ぜて作る。佐賀県の丸ぼうろ、京都府の蕎麦ぼうろ、衛星ボーロがある。 分類: 干菓子、焼き物 - 塩がま
歴史: 江戸中期に発祥 特徴: みじん粉に塩や砂糖を混ぜてシソの葉を散らし木型で押し固めて作る 分類: 干菓子、押し物
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